ハリウッドといえば映画の本場ですが、インドにも映画製作が盛んなボリウッドがあります。
インド映画って、みんな踊って歌うあれだよね
そもそもインド映画の俳優さんも良く知らないし、観たいと思ったことないなぁ…
てな感じで、偏見に満ちている方はいませんか?
ちょっっっと、待ってください!!
その感覚をひっくり返す映画をご紹介します!
インド映画【きっと、うまくいく】
2009年公開当時、インド映画歴代興行収入1位をぶち立てたとんでもない映画です!
スティーブン・スピスバーグも「3回見た!」と絶賛し、ブラッド・ピッドも「心震えた」とコメントを出すほどインド国外でも高い評価を受けた作品。
日本でも5カ月に及ぶロングランを達成した、ボリウッド映画の金字塔!
これはまじでおススメです
【きっと、うまくいく】の作品情報
引用元:「映画.com]より
- 公開時期:2009年12月
- 製作国:インド
- 日本公開時期:2013年5月
- 時間:170分
- ジャンル:青春、コメディ
- 監督:ラージクマール・ヒラニ
インド屈指のエリート理系大学ICEを舞台に、型破りで自由人な天才ランチョー、エンジニアより動物写真家に憧れるファルハーン、恐怖心からお祈りをかかせない苦学生ラージューたちルームメイト3人のドタバタ青春群像劇。
そしてその10年後、大学卒業以来消息を絶ってしまったランチョーを捜索するミステリー仕立てのストーリー。
コメディ映画でありながら現代の教育問題をテーマに取り上げつつ、一方で、なぜランチョーは2人の前から姿を消してしまったのか?という謎を物語全体を通して追いかけて行きます。
過去と現在、2つの物語が同時進行しながら、見てる者をあきさせることなく怒涛のパワーで物語が
繰り広げられていきます。
映画【きっと、うまくいく】の原題は【3 idiots】
【3 idiots】は、直訳でズバリ「3バカ」!(笑)
大学の3バカ同級生ランチョー、ファルハーン、ラージューのことです。
日本語のタイトルとなった【きっと、うまくいく】は主人公のランチョーが劇中でたびたび唱えている魔法の呪文、
”Aal izz well (アール・イズ・ウェル)” = 英語の ”All is well ”が訛った台詞 を訳したものになります。
【きっと、うまくいく】の登場人物&キャスト
引用元:「映画.com]より
ランチョー(アーミル・カーン)
「Aal izz well(うまーくいーく)」をモットーに強い信念をもつ自由奔放な青年。実は、学年一の秀才。
大学卒業後に、なぜか消息を絶ってしまう。
ランチョーを演じたのは、アーミル・カーンです。
彼はボリウッドで”ミスターパーフェクト”とも呼ばれる大スター。
本作では大学生役を演じましたが、実は当時44歳でした!
アーミルは、「僕がやってみたい。やらせてくれるなら、若く見えるように体を絞るよ」といって撮影までに24歳の大学生へ変身してみせたとのこと。
撮影期間中も水を1日4リットル飲んで、肌をフレッシュにして臨んだようです。
2014年にはラージクマール・ヒラニ監督と再びタッグを組んだ【P.K.】、2016年には
【ガンダル きっと、つよくなる】などが公開されました。
ちなみに、主演作品でインド映画の全世界歴代興行収入1位を5回記録しています!
ファルハーン(R・マーダヴァン)
エンジニアよりも、動物写真家にあこがれる眼鏡の青年。
厳格な父親に逆らえず、夢をあきらめかけている3バカトリオの一人。
ファルハーンを演じたのは、R・マーダヴァンです。
もともと映画とは無縁の家庭に育ち、大学では電子工学を専攻し優秀な成績を修めました。
その後は演説を勉強し、この分野でも才能を発揮していました。その演説力が買われたことで、
シヴァン映画監督と知り合い、映画に出演するようになりました。
ちなみに、R・マーダヴァンも当時39歳で大学生を演じました。
ラージュー(シャルマン・ジョーシー)
不安と心配から、日々お祈りをかかせない苦学生の青年。
3バカトリオの一人であり、貧しい家族の生活を背負っているというプレッシャーを感じている。
ラージューを演じたのは、シャルマン・ジョーシーです。
俳優ファミリーの一員であり、自身も舞台演劇で監督や俳優としてのキャリアを積みました。
映画俳優としても活動しています。
シャルマン・ジョーシーも撮影当時、30歳でした。
その他の登場人物たち
ピア(カリーナ・カプール)・・・ランチョーと恋に落ちる眼鏡っ子のヒロイン。ウイルス学長の娘。
ウイルス学長(ボーマン・イラニ)・・・競争社会を支持する厳しい教育者。3バカを目の敵にする。
チャトル(オーミ・ヴァイディヤ)・・・家が裕福で嫌味な同級生。あだ名はサイレンサー。
ジョイ(アリー・ファザル)・・・ランチョーたちの先輩学生。発明に情熱を注ぐ。
あらすじ
大学卒業以来、消息不明となっていた親友ランチョーが戻ってくると同級生のチャトルから呼び出されたファルハーンとラージューの2人。
はやる気持ちで母校に駆けつけますが、ランチョーは一向に現れません。
チャトルからランチョーの居場所の手がかりを得た2人は、チャトルと共にランチョー探しの旅へ
出立することに、、、。
10年前、インド屈指の名門工科大学ICEの新入生でありルームメイトだったランチョー、
ファルハーン、ラージューの3人。
エリートたちが集まりしのぎを削り合っている中で、ランチョーは自由な心と信念をもつ変わり者。
ランチョーは座右の銘「Aal izz well(うまーくいーく)」を唱えながら、理不尽な上級生、先生、
鬼学長へ思うままに反抗していきます。
そんなランチョーの姿に、周囲の人々は惹きつけられていくのでした。
ところが、事あるごとに鬼学長と対立していた3人でしたがある事件を起こしたことで、とうとう卒業を目前にして退学を言い渡されてしまい、、、。
【きっと、うまくいく】の感想 ※ネタバレあり
出典:「映画.com]より
正直、この映画を初めて見ようと思ったのはTVか何かでたまたま紹介しているの見かけたからでした。
それまでインド映画なん全然見たこともなかったのですが、少し興味を持ったので見てみることにしたのです。
まず映画を見始める前に思ったのは、
「170分?!約3時間もあるの?!ながっっ!!!」
でした^^;
だいたい2時間前後の映画が多い中、約3時間は少しハードルが高いように感じてしまったのです。
しかし、そんな杞憂は見始めて一瞬でぶっ飛びました!
3バカトリオは誰の心の中にもいる
最初はファルハーンとラージューのコミカルなシーンからはじまり、そこからランチョー探しの旅へ。
そして、それと並行して蘇る10年前の学生時代の思い出のかずかず。
10年前、3バカトリオが初めて出会いさまざまな出来事が巻き起こっていきます。
コメディ映画でありながら、教育問題や自殺率の高さなどヘビーなテーマを扱っており、見ていて苦しいシーンややるせない気持ちになるところもあります。
だからこそ、その理不尽や抑圧に対して自由奔放に対立するランチョーを見ていると胸のわだかまりがすうっと溶けるような気がするのです。
周りが当たり前だと言うから、こういうものだと言うからやっている。
けれど、本当はどこか変だと思っている、自分の心の中ではどこかになにかの違和感を感じる。
かといって、周りからの期待や圧力に抗う力も勇気もない。
周りからの冷たい正論に言い返し、自分の意思を貫く強さもない。
だんだんと自分の心が、直感力が、感性が死んでいく。
そういう状況に置かれている人は、きっとたくさんいると思います。
映画の中は大学が舞台でしたが、これは家庭でも職場でも、コミュニティが存在しているところでは
どこでも起こりうることなのだろうと。
だからこそ、その鬱々とした惨状に颯爽と風穴を開けていってくれるランチョーにみんな魅かれ、そして憧れるのだと思います。
作中の登場人物たちだけでなく、もちろん見ているこちら側もその魅力にぐいぐい映画の中に引き込まれていきます。
しかし、この映画を支えるのはランチョーだけでもありません。
ファルハーンとラージューは、まさにわたしたちの鏡のような存在です。
理不尽、抑圧、競争社会への疲弊、恐怖、臆病、、、さまざまなものを抱えています。
その彼らがランチョーの影響を受けながら、自分自身と自身の人生、そして周りの人間と
向き合っていく。
その姿勢にどれだけの勇気を貰ったかわかりません。
一呼吸おいて、また、がんばろう。
そう、思わせてくれる作品でした。
インド映画のおもしろさがぎゅっと詰まって大満足
インド映画といえば、歌と踊り!
青春群像劇といえば、笑いあり涙あり、友情あり、恋愛あり!
ミステリーといえば、ドキドキ、ハラハラあり!
これら要素が、贅沢にもすべて詰まっていてお得な映画です^^
重いテーマを扱っている部分もありながら、その反面、映画自体はとても楽しいコメディ映画なのは間違いありません!(笑)
常に名の通りバカなことをやらかす、3バカトリオには笑いっぱなしです。
それも、学生時代も10年後の現在でもそういう所は大して変わっていないのだから、余計におかしいのです。
そんな、彼らの友情に涙が止まらなくなったり応援したくなったり、見ている間も感情を
揺さぶられっぱなしで3時間が本当にあっという間に感じられます。
もちろん、ランチョーとピアの恋物語も目が離せません。
ピアのお父さんが天敵のウイルス学長とは、なにかベタな展開ではありますが(笑)
また、物語が盛り上がるところです。
そして、歌とダンス!これも、どれも素晴らしかったです。
思わず一緒に歌い出したくなるような(歌えませんが^^;)楽しい楽曲ももちろんですが、
わたしは、ラージューが入院したときに流れる楽曲に涙が止まりませんでした。
歌詞も曲も、親友に向けて「助けたい、まだ逝くな」という気持ちが表されていて、
とても心に沁みました。
バラードのようなしっとりした曲ではなく、もっと訴えかけるような曲であったのも
わたしは、とてもしっくり来たのです。
全体を通して、人生にぶち当たる壁も恋も友情もすべて詰まっている。
けれど、決して重くもなく、笑いと楽しい歌とダンスでさわやかな作品に仕上がっているのです。
最後の最後まで痛快な展開で終わるので、ずーっと目が離せません!
見終わった後の爽快感がとても心地よく、本当に気持ちの良い作品でした。
まとめ
インド映画【きっと、うまくいく】は、最後まで目が離せません!
- 公開当日、インド映画歴代興行収入1位の記録を打ち立てた
- スティーブン・スピルバーグやブラッド・ピットも絶賛し、国外でも高い評価を得た
- 重いテーマも扱いつつ、恋に友情、笑いあり涙ありの大満足コメディ映画
- 誰かに勧めたくなるような爽快感を味わえる
- インド映画に対するイメージが変わる
ちなみに、わたしの友達に邦画専門でインド映画どころか洋画もほとんど見ないという人がいました。
こちらの映画を勧めたところ、なんと見てくれて、そして「インド映画って面白い」という言葉を
いただきました!(^^)v
3バカトリオがいろいろやらかしてくれるのを見てるのは本当に楽しいし、本当に誰かに勧めたくなる映画ですよ。
まぁここまで色々書きましたが、なんだかんだで1番驚いたのは、この3バカトリオを演じた3人が
30代、40代だったということ!
大学生を演じても全く違和感がないから、すごいのなんのって!(笑)
ぜひ、その目で確かめてみて下さい^^
それでは。