はっきりと好き嫌いが分かれるジャンル、
すなわち「ホラー」映画!
明るいポップな映画や感動的なヒューマンドラマも良いけれど、たまーに刺激が欲しくなることないですか?
私自身、怖いの苦手なくせに怖いものみたさでホラー映画に手を出してしまう、ライトホラーウォッチャーです(笑)
そんなホラー映画を求める方におすすめする今回の映画はこちらです。
【残穢-住んではいけない部屋-】
ちなみに「残穢」と書いて「ざんえ」と読みます。
ホラー映画としては地味系ですが、ストーリー自体にミステリー要素が強く、真実が明らかになっていくにつれ背筋がぞくぞくします・・・(*_*;
たまにはぴりっとホラーを味わいましょう・・・
【残穢-住んではいけない部屋-】の映画情報
引用元:「松竹」より
作品紹介
- 公開時期:2016年1月30日
- 製作国:日本
- 上映時間:107分
- ジャンル:ホラー、ミステリー、サスペンス
- 監督:中村義洋
作家を生業とする主人公の「私」が、読者からの手紙をきっかけに東京郊外のマンションで起こる怪異現象の謎を追っていくホラーミステリー。
原作は「十二国記」シリーズや「屍鬼」を代表作に持つ、小野不由美さん。
この原作本「残穢」で、山本周五郎賞を受賞しています。
ちなみに、今作の主人公である「私」のプロフィールは作者のものとほぼ同様の内容になっています。
【残穢-住んではいけない部屋-】の登場人物&キャスト
引用元:「映画.com」より
私(竹内結子)
心霊現象に否定的な小説家であり、主人公。
読者から届いた一通の手紙をきっかけに、怪異の謎に迫っていくことになる。
「私」を演じたのは、竹内結子です。
実力派女優として数々の映画やドラマ、CMに出演していました。
代表作に「黄泉がえり」や「いま、会いにゆきます」などがあります。
久保さん(橋本愛)
自室の怪異現象について「私」に手紙を出した張本人であり、共に真相を追っていくことになるミステリー好きな女子大生。
久保さんを演じたのは、橋本愛です。
彼女も人気女優として、数々の作品に出演しています。
「貞子3D」や「桐島、部活やめるってよ」などの出演作品があります。
平岡芳明(佐々木蔵之介)
「私」と「久保さん」の調査に興味本位で同行する陽気な怪談作家。
平岡芳明を演じたのは、佐々木蔵之介です。
「間宮兄弟」や「ハンチョウ~神南署安積班~」シリーズなどの代表作があります。
舞台、映画、ドラマで活躍する俳優です。
その他の登場人物&キャスト
・三澤徹夫(坂口健太郎)・・・福岡出身の心霊マニアの青年。
・直人(滝藤賢一)・・・「私」の夫。懐疑的なミステリー小説家。
あらすじ
作家を生業としていた「私」は、読者である「久保さん」から一通の手紙を受け取ります。
その内容は、今、自分が住んでいる「岡谷マンション」の部屋の寝室から「畳を掃くような音」が聞こえるというもの。
それからしばらくして、また久保さんから今度は着物の帯のようなものを見たという続報が届きます。
この話に妙な既視感を覚えた「私」は、過去に読者から届いた手紙を調べていくと、確かに同じような内容の手紙を2年前に受け取っていたことが判明しました。
その手紙の内容も、住んでいる部屋で「畳を掃くような音」が聞こえるというものでした。
そして、手紙差出人の住所を確認してみると、部屋番号は違えど場所は同じ「岡谷マンション」だったのです。
なぜ、違う部屋から同じような奇妙な音が聞こえたのか?
その謎の調査を始めることになった久保さんと「私」は、調べれば調べるほどそのマンションに過去住んでいた住人が引っ越し先で、自殺や心中、殺人などの事件を引き起こしていることが分かっていきます。
久保さんの住んでいる部屋だけでなく、マンション全体がおかしい。
久保さんと「私」は、そのマンション自体が建つ「土地」そのものが「いわくつき」なのではないかと考え、マンションが建つ前の土地について近所の周辺住人に聞き込みを開始します。
そして調べて行けば行くほど、次々とおぞましい事件が明かされていくことに・・・。
事件と事件はつながり、ひとつの真相へたどり着くのですが・・・
【残穢-住んではいけない部屋-】の感想 ※ネタバレあり
引用元:「映画.com」より
豪華キャスト陣たちによる絶妙な空気感
今作での主演を務めたのは、人気実力派女優だった竹内結子さん。
そして共に怪異の謎を追う女子大生を橋本愛さんが演じました。
この作品自体が、主人公たちと一緒に事件を調べて、謎を追っていくという形になっています。
そのため、見ているこちら側もまるで一緒に探っているかのようなリアル感を味わうことができます。
主人公の「私」のあの淡々としてなんとも気だるい感じや、久保さんの恐怖におびえつつ真相を追う女子大生という二人の妙にリアルな演技に、こちらも引き込まれていきます。
そして、脇を固めるのが佐々木蔵之介や坂口健太郎、滝藤賢一ら実力派の俳優人たち。
豪華なキャスト陣がたちがこの作品に、よりリアル感を与えて、この恐怖が現実にもあるのかもしれないと思わせてくれるため、一層ぞくぞくとした恐怖を味わわせてくれるでしょう。
次々と明らかになる真実!点と点がつながり、真相へ
この作品は、正直派手な演出はあまりありません。(最後の方はホラー的な展開ですが)
恐ろしいモンスターや地球外生命体とか、サイコパスの連続殺人犯とかそういう”これ”といったものは出てきません。
海外ホラーでは、そういうものに襲われたり逃げたりという直接的な展開が多いように思います。
ですが、この作品はまさにジャパニーズホラーという感じ。
ひとつの小さくて不可解な出来事を紐解いていくと、過去の別の事件が浮かび上がってくる。
そして、さらに遡って行けば行くほど凄惨な事件が次々とあらわになっていく。
事件を追えば追うほど、じわじわと自分の中で恐怖が高まっていくのを感じます。
気が付くと、すっかり話の中に自分も入り込んでいるのです。
そして、事件と事件が根柢のところで繋がり「・・・まさか」とはっと気づいた時には、思わず背筋がぞくぞくとしました・・・。
やはり一番ぞくっとしたのは、冒頭で「私」が何気なく紹介していた読者のエピソードの一例のような話が、後々のしっかりとした布石だったというところです。
物語も終盤に差し掛かるという所で、「私」と同様に見ているこちら側も「・・・あれ?この話どこかで聞いたような・・・?」という既視感に襲われます。
そして次の瞬間、数々の事件が全て線となり、何もかもが繋がっていたと気づいた時、得体の知れない恐怖感で満たされるのです。
そして、「穢れ」とはまるで伝染するかのように広がり、怪異を起こしていくという恐怖。
実際に、現実にあってもおかしくない恐怖を描いている”ジャパニーズホラー”を存分に味わえました。
まとめ
引用元:「映画.com」より
【残穢-住んではいけない部屋-】とは、ジャパニーズホラーを味わえる作品です。
- 実力派俳優たちの演技を味わえる
- 主人公たちが事件を追って行けば行くほど、観ている側にも作品の中に引き込まれる
- ストーリーが良く作りこまれており、点と点とが繋がり線となったとき得体の知れない恐怖感でぞくぞくできる
- ミステリー要素が強めで、直接的な演出が少なめなので、がっつり刺激的なホラーを求めている人には物足りないかも
冒頭にも書きましたが、作品自体は地味系なので派手なホラー演出を期待している人には物足りないかもしれません。
しかし、主人公と一緒に真相を調査していくというストーリーは見ているこちら側も一緒になって作品に入り込めます。
なにより、背筋がぞくぞくとする纏わりつくような得体なの知れない恐怖は、まさにジャパニーズホラーだなと私は思いました。
ホラーがそこまで得意でない私でも、この作品は何回もリピして見ています^^
ホラー好きな方も、そこまでホラー得意じゃない方も気になった人はぜひ観てみて下さい。
それでは。